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第24回セミナー


長野県CT撮影技術研究会 第24回CTセミナープログラム
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長野県CT撮影技術研究会 第24回CTセミナー報告

 

                   当番世話人  伊那中央病院  福澤 洋平

 

平成30年3月10日、長野県CT撮影技術研究会第24回CTセミナーが相澤病院ヤマサホールにて行われた。

  今回のテーマは「血流を撮る!診る!」~装置性能を最大に引き出すテクニック~であった。参加者は69名であり今回も非常に多くの参加者の中活発な質疑応答が行われた。

  情報提供ではAZEとZIONによる最新ワークステーションのお話がありました。AZEは心臓の解析ソフト紹介があり他モダリティーとのフュージョンの精度が高くわかりやすい画像表示であった。内膜表示の機能は非常に有用性が高く冠動脈CTにプラスαすることで診断能の向上にも繋がるのではないかと感じた。内膜表示については私自身初めて聞く内容であったがすでに臨床での評価も確立しているようで冠動脈評価と併せて提示する意味は大きいと感じる。 ZIONでは非剛体補正の重要性、効果などの話のあと最新のソフトについて紹介があった。様々なソフトがあるなか「肺切除アプリケーション」「気管支ナビゲーション」の精度の高さに驚かされた。平成30年度の診療報酬改訂では肺切除手術でもナビゲーションのような加算がとれるということなので当院でも導入を検討するべきだと感じた。さすがに多くのユーザーをもつZIONだけあり基本性能が高く最新ソフトの充実を感じる話であった。

 

  講演1では江戸川病院の佐藤 英幸先生より「心臓CTにおける機能評価の有用性」と題して御講演頂いた。先生からは日本の医療費における循環器疾患の割合から冠動脈の狭窄におけるPCIにかかる医療費の問題点が話された。30年度の診療報酬では効果の無いPCIをなるべく少なくするため適応のしばりが強くなる。それを診断するためCTでの心筋機能評価が非常に有用性であるということであった。具体的には「CT心筋パーフュージョン」

と「FFR―CT」である。パーフュージョンとFFR-CTを組み合わせることによりPCIによる治療効果が期待できる疾患を選択できる。ただしFFR-CTは現在ハートフロー社に依頼しなければならないという環境的問題点もある。WS各社開発は進んでいるが薬事承認まではまだ時間が掛かるようである。

 

  講演2は川崎幸病院の石田 和史先生より「頭部領域の4DCTの有用性」について御講演頂いた。先生の病院は心臓CTも救急でこなすなど患者ニーズ、医師のニーズに広くこたえる病院である。先生の病院は急性期脳梗塞患者に対し救急センターに着いてから30分以内に血管造影を目標にしている。すべての職種が一つの目標のために目標を立て10秒、20秒を削る努力をしている。今回の講演では急性期脳梗塞に対してMRIを脳血管治療前に行わない先生の病院でのCTプロトコールについて細かく紹介があった。MRIを行わない利点、欠点の中で利点である時間短縮を極限まですべての技師がこなせるよう簡便かつ洗礼されたプロトコールはTBTを用いた造影剤注入法によってMRIでは提供できない全身の血管情報もCTPと一緒に提供できる。ただしMRIを否定するわけではなくそれぞれの病院が時間を突き詰め、医師との話し合いより早く正しい診断を行い血管内治療、TPA投与にいけるようにしてもらいたいということであた。

今回の24回セミナーは臨床の細かなお話が多く、参加者が自施設で生かせる内容であったと感じた。

 

  近年は病院も放射線機器特にCTは高性能の装置の購入が目立つ。私が技師になった15年前は講師の先生方と同じCT装置を使う参加者は稀であった。しかし現在は参加者の多くの施設が講師と同等か近いスペックのCT装置を所有する。ということは多くの施設が講演で聴くような検査が可能であり画像提示が可能であるということだ。CTセミナーは全国の非常にご高名な先生方の技が聴ける非常に貴重な機会である。また地方会であるためより細かく聴けるのでそんな先生方の実際のプロトコールも聴くことができる。

 

確実に参加する前の自分より成長できるCTセミナーは年2回あります。

皆様の参加お待ちしております。




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