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第25回セミナー


長野県CT撮影技術研究会 第25回CTセミナープログラム
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長野県CT撮影技術研究会 第25回CTセミナー報告

 

                   当番世話人  篠ノ井総合病院 井出新吾 

 

 9月1日に長野県JAビルで長野県CT撮影技術研究会 第25回セミナーが開催されました。

今回は「融合そして再考~CT検査におけるマッチングと最適化への取り組み~」をテーマに掲げ、2名の講師を招き、手術支援画像作成時のポイントを中心に学びました。

 講演の前には恒例のCTゼミも開催されました。CTゼミはCT撮影のビギナーで今後学会発表などを予定している方々のために気軽な発表の場を提供する事を主な目的としてここ数年実施しています。今回は5名の方に発表をしていただきました。ディスカッションでは会場からも多くの質疑やアドバイスをお出しいただき、発表された皆様にとって今後のステップアップに繋がったのではないでしょうか。

 講演1では椎体を中心とした整形外科領域の手術支援画像の作成のコツについて奥州市総合水沢病院診療放射線技師の高橋伸光先生にお話をしていただきました。執刀医とともにしっかり練られたこだわりの術前画像は、目を見張るものがありました。具体的にどのように作成しているかを知ることができ大変参考になったのではないでしょうか。良い画像を提供するためにはまず「医師に近い目線を養うこと」が大切とのことで、そのためにカンファレンスへの参加、3D Meeting、手術立ち合い(実際の組織の色味を観察できる)、動画視聴、I.C.立ち合いなどを実施されているそうです。また、技師の「イイ」は医師の「イイ」とは限らないので、医師とのディスカッションを重ね、医師が本当に必要としている画像を提供することが重要であると高橋先生は強く仰っていました。皆様の施設では「イイ」画像が提供できていますか?

 

 講演2では新潟大学医歯学総合病院副技師長の能登義幸先生にエンドリーク評価、乳房再建術、肝切除、開頭術、シャント閉塞などの術前(術後)画像の撮影方法から3D作成までご講演いただきました。長野県内の一般病院では実施頻度が少ない4D撮影法についてもいくつかの症例(TBTを用いたエンドリーク評価、シャント血管の閉塞評価、自由呼吸下4D撮影による肺内腫瘍の大動脈への浸潤評価etc…)を交えてご紹介いただきました。いずれも高度な要求にも妥協なく応えるべく、症例による装置やスキャン方法の使い分けを明確にされており、管電圧の設定や注入方法、撮影タイミングにも様々な工夫が織り込まれていました。質の高い術前画像の作成には、病態解剖の把握、読影能力、術式の理解、マルチモダリティーの理解、装置のパフォーマンスの把握(何がどこまでできるのか)、術者との良好な関係の構築が大切とのことでした。その中でも特に「術者との良好な関係の構築」の重要性を強調されていました。普段から種々の画像作成に関して医師とのコミュニケーションは十分にとれておりますでしょうか?

 

 今回より研究会の後の立食形式の情報交換会(無料)を廃止し、有志による「講師を囲む会(会費制)」を企画いたしました。楽しくお酒を酌み交わしながら、講師の先生に会場ではお聞きできなかったことをお伺いしたり、気楽にお話しすることができる場です。また、自施設以外のCT撮影に従事する者同士の交流を深めたり、日頃の検査で抱える悩みなどを相談することもできます。皆様、どうぞお気軽に奮ってご参加ください。






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