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第32回セミナー






長野県CT撮影技術研究会 第32回CTセミナー


                        当番世話人  諏訪赤十字病院 山中克修


 

 2024年2月17日に相澤病院ヤマサホールで長野県CT撮影技術研究会 第32回CTセミナーが開催されました。今回は「未来を切り拓くCT室~教育から組織向上をリードする~」をテーマに掲げ、小川赤十字病院から田中達也先生と清水美季先生のお二人にご講演いただきました。


 まず話題提供として、県内の二施設から静脈穿刺の現状について発表がありました。現状では静脈穿刺を実施している施設は少ないものの、先行施設の発表は興味深く、将来の人員確保や運用方針を検討する必要性を感じました。このような情報交換の場はとても有意義であり、現地開催を行うメリットを改めて感じました。

 

 講演1では、技師長である田中先生が入職以来取り組まれてきた教育システムや自身の考えについて講演されました。新しいことを始める際には、経験が長いゆえに固定概念が邪魔をすることがある。一方で、若手の素朴な疑問や新人ならではの型破りな発想がCT室を成長させたと述べ、田中先生は自身が作成したマニュアルを壊すよう、常に言い続けているそうです。また、所属長として若手からの提案を実現するために医師や他部署への交渉を率先して行い、組織を守りながら成長させ、絶対的な信頼関係を構築している姿がとても印象に残りました。


 講演2では、清水先生がこれまで学んだ実践型教育の取り組みについて講演されました。長所を伸ばす教育から読影に力を入れ、日々の自己研鑽や他の技師が撮影した画像や作成した3D画像からも学べることがないか、常に前を向く姿勢を忘れずに業務の原動力にしているそうです。また、田中先生から「攻めろ」と指示され、新しいことを意識し、苦手な発表にも挑戦してきたそうです。その陰には先輩や仲間のサポートがあり、常にモチベーションを維持しながら取り組める環境の醸成ができており、大変羨ましく思いました。攻めるCT室から生まれたMinIPを用いた肺のすりガラス病変(GGN)の評価は、様々な肺疾患で活用できる有用な報告であり、自施設でも取り入れたいと思いました。

今回の講演は、上司と部下の視点から組織向上を考え、実践教育を通じた熱い思いが伝わる斬新な二部構成でした。これからの時代において人材育成や確保の重要性が高まる中、新しい視点や具体的な実践方法を学ぶ良い機会となりました。講師の先生方に改めて感謝申し上げます。





共催メーカー

長野県CT技術研究会

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共催団体

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